頑張るおなか

食生活や暮らし方がキチンとしていると、滅多に病気になることはないものですが、それでも治療が必要になった時、我が家ではまず食べ物を見直します。症状が出る以前に口にしたものを思い出し、原因を探るわけです。そして、症状を緩和させるための食事をとる、または小食、あるいは絶食します。

風邪は寝て直す、といいますが、体を横にして休めるのと同じように、おなかだってゆっくり休ませてあげなくちゃ、と思うのです。口に入れた食べ物は、喉を通って胃袋に落ち、腸を通って消化されていく訳ですが、体がいくら横になり休んでいても、物を食べた以上、お腹の中の胃腸たちは、食べ物を消化するという作業をしつづけなくてはいけません。体力が落ちて寝込んでしまうような時にさえも、胃腸に仕事をさせるというのは、あまりにも胃腸が可哀想です。

子どもの頃、風邪を引いて寝込むと普段食べられない美味しいものをたべさせてもらえた、という方は結構いると思いますが、あれは昔の話です。食料事情が今ほど裕福でなかった時代、弱った体に栄養を与えるために、普段食べられない高カロリーな物を食べて元気になれよ、という意味です。
今の私たちは、年がら年中美味しいものだらけの生活です。毎日がハレの日のような食生活をしている最中、ダウンした時にさえも休まずそれを食べてしまっては、胃腸はいつ休めるというのでしょう? 病気の時に食欲が落ちるのは、生まれ持った本能で当然の事。その本能を無視して「食べなきゃ体に毒よ」「食べなきゃ治らないよ」などと食べ物を与えるのは、おなかにとっては悲劇的な事です。

「病気の時はお粥」というのも昔から言われていますが、あれはとても利にかなっていると思います。柔らかく焚いた水っぽいお米、スムーズに消化されていきます。考えても見て下さい、食卓に並ぶお料理は、きっとどれも形のある固形物。それを噛んである程度細かくして飲み込む。その後は消化されて便や尿になって出てくる訳ですが、便は噛んで飲み込んだ時よりもはるかに柔らかくなっているものです。

誰が柔らかくしてくれたの? そう「おなか」です。お腹はいつだって、食べ物が入ってくればモミモミとほぐして柔らかくする、という仕事をしてくれています。便を思い出して下さい、あの固いおせんべいも、繊維質のごぼうも、みんなここまで柔らかく変えてくれるのは、あなたのおなかです。寝る前に飲み食いをして、自分は布団でヌクヌク眠っても、お腹は眠ることなく、ひたすら寝る前に入ってきた食べ物を消化しようと働き続けます。そう思うと、お腹に負担をかけないよう、食事はせいぜいよく噛み砕き、寝る4時間前には飲食を控えて、おなかをいたわってあげたいものですね。
00:13 | ●病の治し方 食事で治す | comments (0) | trackbacks (0) | page top↑

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