ホメオパシーとの出会い(1)

私がホメオパシーに出会ってから、もう5〜6年たつでしょうか。知り始めた当初は、面白すぎて、いたずらにレメディを飲みたがったものですが、この頃はホメオパシーが必要な状況になる不調もなく、出番の少ない我が家のレメディキットです。

5年前、私はマクロビオティックという食養生の勉強に夢中でした。イノシシ年生まれの突進型ですから、つきつめてやってしまうんですね。家の食卓が一変しました。穀物と野菜中心で肉魚など動物系は一切なし。夫が娘に変な食べ物を与えたら、徹底して叱りつけ「あなたが食べるのは勝手だけど、子どもには与えないで!私の食育の足ひっぱらないでよ!」と。時に夫は「俺はヤギか!!」と、口を付ける前に思わず箸を投げた事もありました。

「こんなに良い食事、暮らし方、どうして分かってくれないの!?」と嘆きました。他人ならまだしも、夫すらも理解しないことが悲しく腹立たしく、幸せになるための食養生なのに、どんどん不幸になるようでした。周囲が理解してくれないことでストレスを溜めこんだ私は、ついに胃に穴が開き、急性胃炎で救急車で運ばれたのです。

同時期に、1本の歯がある日突然痛み出し、余りの激痛に近所の歯医者に駆け込みました。すると「昔かぶせた歯の内部が腐ってて、神経まで達してますわ。抜いて差し歯ですね、ついでに親知らずも4本抜いておかないと」と言われました。「銀歯なら3万円、セラミックなら10万円以上やけどどうします?」と歯科医。即答できなかった私に歯科医は「とりあえず消毒しておきますね」と。

その晩から、まるでワラ人形でもされてるんじゃないか、と思うほどの頭痛が襲ってきました。後になって分かったのは、その歯科医が使った強い消毒剤(クレゾール)による副反応の頭痛でした。胃炎と歯痛と頭痛のトリプル攻撃。仕事どころか家事も育児も出来ない寝たきり状態が何日も続きました。ハンマーで殴られ続けたような痛み、まるで私の頭の中で高層ビル建設工事が始まったような痛み。その痛みの余りに目の前が黄色くかすんで見えました。医者からもらった薬も何の役にも立ちません。

「人間は、痛みに一体どこまで耐えられるのだろう? 『痛み』が原因で人は死ぬことはあるのだろうか?」と、変なことを考える余裕がでてくるほど、痛みが暮らしに定着しそうな毎日でした。そうして、現代医学がダメなら民間療法だ!とワラをもすがる思いで、聞きかじった「ホメオパシー」で見てくれる所を探し、近くのホメオパシーセンターをたずねました。

ホメオパシーとの出会い(2)につづく〜
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ホメオパシーとの出会い (2)

腹痛、歯痛、頭痛を抱えて駆け込んだホメオパシーセンター。そこでの体験は今も忘れられません。
ホメオパス(病院で言う医師にあたるホメオパシーの専門家)が、自分の子供を抱いてセッション(診療)をしました。子守をしながらという感じです。そのホメオパスの母親も、異業種でルームシェアしているようで、部外者の母親までもが私のセッションに口を挟んできました。

他にも多々不可解な出来事が多々あり、今思えばなんとズサンなホメオパス…と思うのですが、当時の私は他を知りませんから、あれ?あれ?と思う場面が多々あっても何もいえませんでした。そのホメオパスから、2か月分・13種類のレメディ(病院で言う薬)と、ホメオパシーに理解ある歯医者を紹介されてセッションは終わりました。3時間滞在した内、母親との茶飲み話が2時間でした。

ホメオパシー自体を余り勉強していなかった私は、翌日から指示通りにレメディを順に飲み進めました。1ヶ月ほどしても症状はあまり治まらず、どちらかと言うと悪くなっている気がしました。私にホメオパシーを教えてくれた友達にこの状況を話すと、彼女は、自分のかかりつけのホメオパスにすぐ相談してくれ、そのホメオパスからの返事は「今すぐそれらのレメディを中止するように」との事でした。

彼女から又聞きした説明によると、
『レメディは自然治癒力を発動させるスイッチみたいなものなんだけど、使い方を間違えると「副反応」のような症状に陥る危険性もある。例えば、振り子時計の振り子がレメディによって、調子よく動き出そうとしてる時に、これでもか、これでもか、と揺さぶり続けると、振り子は揺れに揺れすぎて、やがて時計は壊れてしまうでしょ、あなたの体は今、レメディの摂りすぎにより揺れすぎておかしくなってる状態。振り子が静かに収まるまで何もしないでおくこと』と。

ホメオパシーは一般に、医薬品のように「副作用はない」といわれているけれど、私のこの症状は「プルービング」(反応結果)というものだったようです。レメディを選ぶ際に使われる薬効書(マテリアメディカ)は、健康な人にレメディを与えてどんなプルービングが起きるか、の積み重ね研究により作られたもののようで、プルービングが良いとか悪いとかいうことではないようです。ただ、私の場合は波紋が大きすぎました・・・。

静かな水面に小石(レメディ)を投げると、水面が揺れます。何個も投げ続けると、水面は波打って大きく荒れてゆれるでしょう。石を投げるのをやめれば、水面は元の静かな状態に戻ります。レメディは、こんな様子とよく似ています。友達のかかりつけホメオパスは、このようにとても納得いく解説を示して下さり、最初のホメオパスからの処方レメディをやめてほどなくして、私の強烈な症状は沈静してゆきました。

〜ホメオパシーとの出会い(3)へつづく〜
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ホメオパシーとの出会い (3)

初めてのレメディで、いきなり「プルービング」を体験してしまった私は、私のカラダで起きた反応の真実、過程を知りたくなりました。「ホメオパシーって何なの!?」と?印が駆け巡り、インナーネットや本でむさぼるように調べ始めました。 どうして同じホメオパスなのに、こんなにも診断が違うのか? ホメオパシーって何なのか? 何で最初のホメオパスは私に13種ものレメディを処方したのか? 果たしてそんなに複数のレメディが本当に必要だったのか?

そんな時、振り子時計を例に友達を通じて解説してくれたホメオパスが、家庭でレメディを活用するレッスン(全6回)を開くことを知り、その友達と一緒に受講することにしました。友達は2回目の受講で、「1クール聞いたけど、まだ自分で実践するには自信ないし、しっかり身につけようと思って」と。ほ〜そんなに奥深いのか…と思いました。

ホメオパシーのレメディを自分で持つ場合、家庭の救急箱的な存在の物として、36種類のレメディを1セットにしたキットが一般的です。症状に応じて1種のレメディを選択して飲むのです。この選択する際の「症状の原因の見極め」が難しいのです。頭が痛いからといって、必ずしも頭痛のレメディとは限りません。熱が出たからといって熱のレメディとも限りません。何で頭が痛いのか? 私のように腐った歯に塗った消毒液が原因の場合もありますし、成績の悪い子どもに思い悩んでの頭痛もあります。

ホメオパシーのレメディ選びは、一概に1+1=2にはならないし、どの医者へ行っても同じ薬、という西洋医学(現代医学)のような処方とは全然違います。その人がそうなった『原因』を探り、その原因を解き放つための1粒を選ぶのが知恵の見せ所。その知恵を身につけるため、日常の生活にホメオパシーを活用しようと、通い始めたのがSMCです(SMC:セルフメディケーション=自己治癒)

ここで私は、振り子時計の解説を下さったホメオパスの荻野さんに初めて出会いました。友達から聞いていた通り、ゆっくりと穏やかで、細やかで親切で淡々とした人。荻野さんは、脳卒中の後遺症をホメオパシーで改善され、ホメオパスになった方で、今はご夫婦してホメオパスとして活動されています。

このSMCでの6回レッスンは、後に子ども同伴でも受講できるようなスタイルのレッスンも始まり、私は通算2クール受講しました。2クール(12レッスン)も受講すれば、大体は活用できるようになるだろう、と思いますが、まだまだもっと知りたいわ、という方は、3年とか年単位でもっと深く学ぶこともできます。

SMCでの荻野さんのレッスンは、そりゃもう面白かったです。ゆったりとお話しされる方なので、す〜っと理解できます。参加者一人ひとりに、レッスンの合間にレメディをとるような状況があったかどうか、近況を聞きますので、それを聞くのもまた勉強になりました。会場が中ノ島公会堂の会議室が多かったので、終了後は公会堂のカフェで、皆で名物オムライスを食べておしゃべりするのが、また楽しみでもありました〜

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ホメオパシーとの出会い (4)

SMCを受講している間、どうやら自分自身の「根本レメディ」というものを知っておくと良いことが分かってきました。レメディは星の数ほど種類があるといわれています。人それぞれ性格や顔が違うように、レメディも自分自身にピッタリの「自分のレメディ」があるという訳です。

私は長年、月経困難症で苦しんできましたし、玄米菜食による周囲との違和感、これらを何とか改善したく、荻野さんにセッションしてもらい、根本レメディを見つけることができました。3時間以上にも及ぶセッションは、自分の体質や性格の話はもちろん、今現在の話から幼少期の話、母親の子供の頃の話にまでおよび、あっという間に時間は過ぎていきました。

ひたすら淡々と話しを聞いてもらい、私としてはもうそれだけでスッキリ! という感じでしたが、何センチもある分厚い薬効書のページをめくりながら荻野さんが選んでくれた私の根本レメディは、「アナカーディアム」という豆のレメディでした。

それ以来、ことあるごとに私が摂るのはこのレメディ。おかげで救急車で運ばれるほどの生理痛もやわらぎ、座薬も鎮痛剤も使うことは皆無になりました。それまで生理痛といえば、ホメオパシーのアスピリンとも言われる「マグフォス」というレメディばかりを、馬鹿のひとつ覚えみたいに残り少なくなるほど摂っていましたが、生理痛が和らぐことは余りなかったのです。レメディは医薬品と違い、選択を間違えたとしても大丈夫、反応がないだけです(医薬品なら別な症状が出る場合がありますよね)。

こうして、私はストレスによる胃炎からスタートした数々の最悪な症状を、ホメオパシーと言うナチュラルな療法と、誠意あるホメオパスとの出会いにより克服することができました。自分の根本レメディも見出し、体質改善にもつながり、私の暮らしにホメオパシーは欠かせない存在となったのです。

先日、久しぶりに放置されていた家の救急箱を開けてみると、期限の切れた医薬品が山のように入っていました。すべてを処分して、改めて中に入れたものは・・・ レンコンの粉末(咳止め用)、ホタテの貝殻焼成粉末(水虫や農薬除去用)、麦飯石粉末(あせもやトビヒ用)、生姜粉末(シップ用)、乾燥クローブ(虫歯の痛み止め用)、馬油、そして、レメディキットと薬効書、SMCで書き記したノート。こんな救急箱は我が家だけでしょうか…。医薬品と名の付くものは、夫用の正露丸だけとなりました。

1つの症状から発展した様々な不快な症状。現代医学でも解決できなかった私の症状を、1粒のレメディが解決してくれたこの体験は、私を大きく変えた気がします。最初に駆け込んだホメオパシーセンターでのズサンな対応は、当時は消費者センターへ電話してやろうかと思うほどでした。でも、その体験があったからこそ「ホメオパシーをもっと深く知ろう」と思うきっかけになったのかも…と思えば、逆に「学ばせてもらったよアリガトー」、という気持ちに変わってきたのです。こういう穏やかな気持ちになれたのも、もしかしたら、私のための私のレメディのおかげなのかもしれませんね。


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